アメリカ 自閉症 療育を1年半経験してみて感じたこと

アメリカ生活
記事内に広告が含まれています。

 

 

 

以前に一度だけ娘が 自閉症と診断された経緯 を投稿しましたが

そんな娘も今は3歳になり、それ以降どんな変化があったのか!?

全くアップデートしていなかったので

 

 

実際にアメリカで1年半ほど自閉症療育を経験してみて感じたこと

娘の成長具合などをまとめてみました。

 

 

自分の子供が自閉症かも!?

グレーゾーンで悶々としている親御さん

アメリカの事例を紹介して少しでも我が家と同じような境遇の方の参考になれば嬉しいです。

 

 

↓ ①国際恋愛&国際結婚、

②アメリカ移住の本をアマゾンキンドルとnoteにて出版しました!

こちら の本棚ページよりご覧いただけます!!

 

 

 

 

 

1歳半~2歳時 (療育始めたばかり)

 

この頃は自閉症と診断されたばかりで

娘の出来ることはゼロだったので

まずはおもちゃで正しく遊べるようになるというのが大きな目標でした。

 

 

 

 

 

ABAは自宅でのセッションのみで週33時間

それに加えてオキュペーショナルセラピー週1日1時間

スピーチセラピー週1日30分

も行っていました。

 

 

ABAの週33時間は、一日平均5〜7時間なので、

2歳児にとっては結構なハードスケジュールです。

 

 

ABAで歌を唄ったり遊ぶことで

アルファベットや数字を認識したり言えるようになり、

スプーンやフォークの使い方もABAでのアドバイスを元に

この時期に集中的に練習しました。

 

何も出来ることがなくゼロだった娘が

ABAを始めたことで少しでも出来ることが増えて

早期介入・療育の重要性に気づきました。

 

 

うちの子はもしかしたら何か障害があるのかも!?

自閉症かも!?

と診断されないまま悶々とした日々を過ごすよりかは

私の娘は1歳半と早い段階で診断されて逆に早期介入できて本当に良かった

今は思っています。

 

 

 

 

 

 

2~3歳

 

 

ABAでのセラピーメインの生活リズムに慣れてきた娘は

少しだけ強度を上げるためにクリニックでのセッションに移行しました。

 

 

最近のスケジュールも下のような感じで↓

ABA週30時間で自宅でのセッションは週1回に減り

クリニックでのセッションは週4回で1歳〜2歳の時に比べるとガラッと変わりました。

 

オキュペーショナルは1時間だったのが30分に短縮になりました。

 

 

 

 

この時期は他の同年代の子供達とクリニックで一緒に遊ぶことで社会性を身につける

 

Noと言われることに耐性を付ける、

ヘルプ・Moreなどの言葉・ジェスチャーを学ぶことで

自分が何をしたいのか相手に何をしてもらいたいのか伝えることの練習

自分の名前、家族の名前と顔の一致、

などが主なABAでの課題となりました。

 

 

 

ABAにおける事物の名前学習もこの時期から重点的に始まりました。

絵カードを3〜5枚ほど並べ、「いちご」とセラピストが言ったら、

娘がカードを選び正解する →褒める などの課題をたくさん繰り返してました。

 

 

 

 

自分の世界に入りがちな娘に日常生活で大事なこと、

コミュニケーションを取ること

幼稚園・学校生活が始まった時にあまり困らないように

今から少しずつABAで練習してる感じです。

 

 

絵札やジェスチャー、歌を取り入れ

ゲーム的な要素も含めた絶妙なABAのプログラムに毎回驚かされてます。

 

 

 

 

いろんなことができるようになりましたが

その度に新たな問題も出てきて大変な時期もあります。

 

 

 

自傷行為が酷かった時期もあり、

自分の気に入らないことが起こると癇癪を起こし、とにかく叫び、

爪で顔や身体を引っ掻きあちこち傷だらけになりました。

でも気づいたらいつの間にか自傷行為を全くしなくなりました。

 

 

 

 

 

3歳頃

 

これは本当に最近の話ですが、

最近はトイレトレーニングに重点的に取り組んでいます。

 

 

最初は10分おきにトイレに1分座らせるところから始まり
(もちろん上手くいかず、洗濯物が山のようになりました苦笑)

 

そこから30分おき、45分おき、1時間おき、1時間半おきと

徐々に間隔が長くなっていき

 

ようやく娘はトイレの理解をするようになりました!!

成功したら成功したときのみ与えるご褒美を用意しました(うちは一口サイズオレオ)

 

 

今ではアクシデントはほぼほぼ無くなり、家でもクリニックでも

2時間に1回トイレで用を済ませることが習慣になりました。

 

唯一アクシデントがあるときは 💩 のときだけです。

 

究極な目標は2時間おきではなく、

自分のタイミングで私達にトイレに行きたいことを伝えられるようになり

💩 も同様にトイレでできるようになり、

外出先や夜寝てる時もオムツが取れるようになれば嬉しいです!!

 

最初の苦労を思えば、ここまでマスターしただけでも上出来ではありますが!

 

 

娘のコミュニケーションスキルがより上がってきており

色んな人やクリニックでの同年代のお友達に挨拶できるようになったり

協調性が増して きました。

 

 

クリニックでのABAは2語文をもっとたくさん言えるように取り組んでるようです。

 

 

 

 

 

↓ 以下の表は、最近ABAからもらったレポートになります。

一番最初ABAを始めた頃はたったの25点だったのが最近は82点と大幅に改善してきました。

この表からも当初よりだいぶできることが増えてきたのが確認できます!

 

↑ このようにABAでは全てのデータを取り、見える化・数値化してくれるので

それもABAの良いところの一つです。

そしてそのデータを元に先回りをして問題行動を未然に防ぐのがABAの役割です。

 

 

 

 

最近の大きな課題の一つだったのはすぐに叫ぶことでしたが

ABAのアドバイスでチョイスボードを作成することで

叫ぶこともなくなってきました。

 

 

 

 

もう一つの課題が手足の爪を噛むことです

常に自分で爪を噛んでるので久しく娘の爪を切っていないです。

たまに変なところも噛んで出血してたりして

見ていて痛々しいです。

 

 

これもABAに相談して、爪を噛む代わりに以下のシリコンを噛むように

導いてみようと取り組んでます。

 

 

 

ただなんでもかんでも禁止するのではなく、爪はダメだけどシリコンは噛んでみようと

別の選択肢を提示することで問題行動を防止する

というのが典型的なABAのやり方です。

 

 

 

 

 

ABAではParents training(ペアレンツトレーニング)というものがあり

週30時間ABAを受けている家庭は月2時間のペアレンツトレーニングが必修など

規定があるようです。

 

 

この月2時間のトレーニングで(我が家は隔週ごとに各1時間のトレーニング)

普段ABAでやってることを家庭でも親ができるように

スーパーバイザー・セラピストさんからのアドバイス・トレーニングが受けられます。

心配事・問題点が出てきたときはこの機会にABAと共有できます

 

 

正直たまに面倒くさいと感じてしまう場合もありますが

なんとか前向きに取り組めるように頑張ってるところです。

 

このようにABAでは親が孤立しないようにサポート体制も充実している印象です。

 

 

 

 

 

 

 

↓ 2022年7月にもらった最新レポート

 

前回の82点→99点に増えてます!!
1番最初25点だったのを考えるとだいぶ進歩😭

次はLevel2全部埋まるのが目標か?

最近は夏から始まる学校を意識したプログラムを積極的にやっているようで次の半年も楽しみ😊

 

 

 

 

 

 

4歳

 

4歳になった頃から言葉の発達がめまぐるしくなり

単語・語彙力が増え、文章で話すことも多くなり、成長ぶりにビックリです。

 

 

問題行動とまではいかないですが成長するにつれて

聴覚と嗅覚が過敏になってきたのか、

物音にはうるさいと言うようになり、

匂いには「It’s smelly(この匂い臭い)」みたいに言うようになりました😅

 

 

ABAで対処を試みようとしたところ

聴覚には子ども用ノイズキャンセリングヘッドフォンを着用すると

心地が良いのかご機嫌になりました。笑

 

↓ アメリカアマゾン

 

 

↓ アマゾンJPではこのようなの発見しました

 

 

 

 

 

 

嗅覚に関しては

ブレスレットに液体を数滴落とせるパット部分付きのがあり

そこにお気に入りの匂いを垂らして嫌な匂いを誤魔化すという方法を試しています。

うちの娘は僕の香水の匂いがお気に入りです笑

 

↓ アメリカアマゾン

 

 

 

↓ アマゾンJPでは同じような物を発見できず

これが一番近いかなと思いました。(もし発見できましたらお知らせください!)

 

 

 

 

 

 

 

 

今後の展望

 

 

ABAがこのように良い感じで娘の生活の一部になり

一歩ずつ娘の成長の助けになっているので

まずはこの調子でABAを継続していってほしいです。

 

 

 

2022年10月で娘は4歳になります。

通常フロリダでは4歳になると幼稚園の更に一つ前の段階である

VPK(Voluntary Prekindergarten Education Program) が始まり、

 

 

娘も入学資格自体は満たせますが、

やはり周りと比べると発達が相当遅れているので

普通の学校だと学校生活を送るのが困難なことが予想されます。

 

 

なので発達障害に特化したチャータースクールへの入学をぼんやりと考えております。

4〜6月くらいになったらもう少し真剣に考えようかと。

 

 

更にその先ですが、

当初は日本語も話せてバイリンガルになればいいのにな〜

そうすればオーランド補習校にも通わせられるし

と思ってましたが、

 

 

補習校の入学条件が日本語を話せること、ある程度の日本語力

という条件があり、

英語ですらかなりの遅れがあるのにましてや日本語力を求めるのは

今の娘には厳しすぎると感じるので

補習校への入学は厳しいのかなと思ってきました。

 

 

まずは英語でスムーズにコミュニケーション取れるようになればいいよ

という感じです。

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

こんな感じで今まで娘が取り組んできたことを大まかにまとめてみました。

 

大きく3種類のセラピーがアメリカにはあり、(ABA・オキュペーショナル・スピーチ)

中でもABAが一番重要視されており、娘もABAが療育の大部分を占めています。

 

 

オキュペーショナルやスピーチを軽視しているわけではありませんが

ABAが週30時間必要なのでオキュペーショナルやスピーチに取り組む時間がなく

ABAでもオキュペーショナルやスピーチの要素は少し入ってるので

無理に全部取り組まなくてもいいのかなというのが正直な感想です。

 

 

オキュペーショナルとスピーチに関しては週1回30分のボリュームが

今の生活リズムにはちょうどいいです。

 

 

あとは自分の加入してる保険でこれらのセラピーがどれくらいカバーされるかにもよります。

幸い我が家は最低限フロリダ州のメディケイドに加入できているので

週30時間のABA、週2時間のオキュペーショナルとスピーチ分は費用のカバーがされてます。

 

いくら全てのセラピーを満遍なく受けさせたいと思っても

ABAをはじめこれらのセラピーは正直費用が掛かります。

その面で我が家はフロリダ州からカバーされてるので本当にラッキーです。

 

 

 

ABAなどの各セラピストさん、スーパーバイザーさんが

娘と本気で向き合ってくれて日々の生活が楽しく送れるようにサポートしてくれるので感謝しかないです。

 

 

アメリカ社会自体が自閉症を障害とみなさず、

個性の一つとして捉えてくれてる環境が本当にラッキーだと思ってます。

自閉症であることが隠すことでも恥ずべきことではなく伸び伸びと社会生活を送れる環境が整っています。

 

 

 

日本で療育を受けたことがないので日本の状況はわかりませんが

自閉症の診断はなかなか出ず早期介入が遅れているようです。

 

また、投薬による症状の押さえつけの提案も未だにあるそうで

(自閉症は投薬では治りません)

ABAのメソッドもあまり浸透してなさそうです。

 

 

日本社会全体としても自閉症という言葉を聞くと

ネガティブなイメージを持たれてしまいがちですが

アメリカのように社会で寛容に受け入れられ

早期介入が積極的に進み

伸び伸び生活できる環境が整えばいいのになと思います!!

 

 

 

 

 

関連記事

 

 

1歳10ヶ月の娘が自閉症と診断されるまで

 

 

アメリカ 自閉症 遊び場 専用施設で伸び伸び遊べる!!

 

 

オーランド生活(アメリカ生活)お役立ち記事リンク集

 

 

アメリカ生活 必須 & 節約 アプリ 招待コード一覧

 

 

 

コメント

  1. Shinohara Yuriko より:

    YouTube とブログを拝見しました。
    私の娘は2歳で、明らかに発達が遅れていて、言葉は話せませんし、バイバイもスプーンフォークもできないし、とにかく落ち着きがないので危なくて全く目が離せません。癇癪起こして自傷行為もあり大変です。
    でも何より私が辛いのは、アメリカ人の主人が受け入れてくれず、
    たまたま主人が見た時が機嫌が悪いと思っていたり、他の子供を見る機会がないせいもあり遅れていることに気づきません。
    たぶん認めたくないのもあるし、奥様が言っていたのと同じように、アメリカの医療システムのぼったくりで子供を障害者にしている。そのうち薬漬けにされると言って何もしてくれません。
    2歳児健診の時に紹介されたスピーチセラピーのリストも捨ててしまいました。
    私は日本人で英語も得意でもはないので何をしていいかも分からず、離婚して日本に帰り日本の特別な学校に入れたいとまで思うようになりました。
    でもこちらを拝見して、やはりアメリカの方が進んでいるのだなと知りました。
    ぜひこちらのブログとYouTubeをを続けてください。

    • yuta yuta より:

      Shinohara Yuriko さん>
      コメントありがとうございます!
      仮に自閉症と診断された場合には早期介入が重要なので認めたくはなくとも結局は娘さんの為に早く動くことが重要なので旦那様の協力がないのは残念ですね……
      どこかの機会に一緒にプレイグラウンドへ行って他の子供達と一緒に遊んでる様子を観察してもらうとかできればよさそうですけどね

      仮に診断が出たとしても薬漬けにされる心配はないのでその辺はご安心してもらいたいですね。
      まずは旦那様にこっそり隠れてでもかかりつけ小児科ドクターから早期介入機関(州によって名称は異なりますが一般的にEarly intervention と言います)で発達検査受けるための紹介状をもらって検査を受けたいですよね。
      その結果ABAやスピーチセラピーなど各種セラピーも受けられるようになります。

      僕も日本の状況は知らないのですが聞いてる限りではアメリカのほうが断然療育環境は良いそうです

      来週から娘がチャータースクールへ通い始めるのでそのことについても近々ブログにアップ予定なので引き続きチェック頂けると嬉しいです!

      僕にできることがあればなんでも一人で抱え込まずに相談に乗りますので是非お気軽にお声がけください!!

      • まりえ より:

        こんにちは。
        娘の自閉症を疑っているのですが
        こちらは小児科から早期介入機関へ紹介をしてもらい検査をして診断書をもらうという形になるんですね!
        診断書のための検査などは結構高いと見た覚えがあるのですがどうでしたでしょうか?
        共有いただけますと幸いです!

        • yuta yuta より:

          まりえ さん>
          コメントありがとうございます!!
          診断書のための検査は保険でカバーされてお金が掛からなかったような気がします。
          フロリダ州の場合なので、お住いの州によっても変わってくるかと思います。
          僕でよければ色々と情報をシェアできればと思います。
          なんでも相談してください! よろしくお願いします

          • まりえ より:

            ご返信頂きありがとうございます!
            診断書の為の検査は保険でカバーしてもらえるんですね!

            スピーチセラピーを自宅で受けることになるようなのですが、その際子供とセラピーをしてくれる先生二人だけで子供部屋にいる形になりましたか?
            私も一緒に同じ部屋にいて見ている形になるのでしょうか?

          • yuta yuta より:

            まりえさん>
            自宅でセラピーを受けたのはABAだけなのでスピーチはわからないのですが、おそらく参加してもしなくてもどちらでも良い、というのが回答になると思います。
            ABAを自宅でやってたときはセラピー中に家事をこなしたりオンラインのお仕事してたり割と自由に過ごしてました笑
            でもたまに聞きたいことがあったらタイミング見計らってセラピストさんに質問したりという感じでした。

      • まりえ より:

        こんにちは。
        娘の自閉症を疑っているのですが
        診断書のための検査などは結構高いと見た覚えがあるのですがどうでしたでしょうか?
        共有いただけますと幸いです!

    • まりえ より:

      こんにちは!
      情報交換などできると幸いです。
      宜しくお願い致します。